場所移動を繰り返すがバレが2回あっただけ。
空も暗くなり、ベストタイムのはずなのに当たりすらなくなった。
今日は坊主かな、不安がよぎる。最後のポイント、バース前に移動。
19時10分、第1投、コツン、ググー バレたー。居る。あわてて第2投。
底から、15mほど巻き上げたところで、ズシン、ズッズー。
ヒット、でかい。絞めてあったドラッグの抵抗を受けながらラインが出る。
あわててドラッグをゆるめる。魚とのやりとり、至福の一時。
こんな時、佐古田師はよく「わかったわかった、おまえは強い。」と魚に話しかけていたが、
今はその余裕がない。
それにしてもよく引く、タチではなくて、チヌかスズキかもしれないとタモを用意する。
勝利の瞬間、浮かび上がってきたのは自己記録を更新する銀色の魚体。1、5kgあった。
大タチウオ、ごぼう抜きできないので、力糸を握り抜きあげた。
よく引くはずだ、しっぽがかみ切られ血が滴っている。
もう1匹大きなタチが食いついていたのに違いない。
いつもは太刀の歯などものともせず、素手でハリをはずすのだが、
さすがにこの大ダチの口の近くに手を持って行くのは怖く、プライヤーでハリをはずす。
その後レギュラーサイズを1匹追加、もう1回バラして終了。
夕まずめ10分だけの釣りであった。
9回裏逆転満塁ホームランを打った気分だ。これだから釣りは止められない。